まなみ

情婦のまなみのレビュー・感想・評価

情婦(1957年製作の映画)
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観たよ





原作はミステリの女王アガサ・クリスティーの戯曲「検察側の証人」
法廷劇の傑作としても名高い本作



タイトルを華麗に無視した超超超法廷劇!
 

ワイルダーがダイアモンドと共同で手掛けた脚本の素晴らしさはもちろんの事、只の法廷劇に収まらず原作を読んでいても楽しめる脚色や、あまりにもトリッキーな事件の結末まで多くのミステリーファンを唸らせると同時に、人間のニ面性とそのズルさ、また愚かさまでを描いた濃密な人間ドラマとなっています

何よりもチャールズ・ロートン演じるウィルフリッド卿のキャラクターがとても良い!
息の合ったエルザ・ランチェスター演じる看護師役のプリムソルとの掛け合いのコメディ感が面白く、まるで夫婦漫才を見ている様😂
それもその筈、この2人実生活では夫婦との事!


どんでん返しの末の驚くべき真実に
「いずれ正義のハカリは元に戻り、君に償いをさせる」
このウィルフリッド卿の台詞が物語の全てだと思います


アガサ・クリスティは、自身の原作の映像化作品の中でも、本作が一番のお気に入りだったとの事で、原作者納得の出来も頷ける…

やはり傑作でした!
まなみ

まなみ