このレビューはネタバレを含みます
人や場所を認識出来なっていく感覚を擬似体験できる。
一瞬家族と見間違えた人が後に看護士だったと分かるとか、自分の家だと思っていたところが施設の部屋だったとか構成の明かし方が舞台でもハマりそうだなと思ったらそっちが元だったか。
劇中早く親父に認知症だと自覚させれば良いのにとイライラしていたが、それさえも忘れてしまっている父の視点で語られるから何度説明されてもその度に忘れ挙げ句何が本当か分からずに進んでいたのか。
自分が自分でなくなりつつあるとき、記憶の中で大事なものが真っ先に出てくるんだろうな。(この場合、次女を事故で亡くした事とか、母との記憶とか)
終盤、病室でのアンソニー・ホプキンスの芝居にやられた。