誰にでも訪れる可能性のある未来。老と病。
記憶と時間が頭の中で交錯し混乱していく様をアンソニー・ホプキンスが演じ、あまりのリアルさに目が釘付けになってしまった。
アンソニーの頭の中で起きていることが映像になっているので、見始めた時は少し混乱した。
オリヴィア・コールマンの娘としての苦悩と葛藤もすごくよかった。
近い経験をした人には分かるだろうと思う。共に生活することが苦しくて投げ出したい。でもどんなに大変でも近くにいたいと思う。その繰り返し。ホームに預けることを選択すると、父を見放すような感覚になってしまう。
オリヴィア・コールマンの表情がこの複雑な感情
を見事に表現していると思った。
苦しい映画だけれど愛をたくさん感じることができると思う。
難しいけれど、いずれ自分も…と思うと観ないという選択はできない映画だった。
