現実と幻想の境界が曖昧になっていく…
いったいなんの映画を観ているのか、偽者夫婦に騙される頑固爺さんの話?サスペンス映画を観ているよう。真実はどれ?知らず知らずのうちに認知症の世界を体験させられてる⁉︎
認知症の家族の気持ちは少しはわかるつもり。戸惑いや切なさ、もどかしさ、そして何もしてあげられない罪悪感がずしーんとくる。トンチンカンなことを言って困らせられるけどやっぱり泣けるくらい愛おしいね。
アンにはさらに憎しみの気持ちもあって…あんなに尽くしているのに、父親は妹の方が好きだとヘラッと言う。愛と憎しみの間で苦しむアン、オリヴィア・コールマンの演技もこの映画の見どころだ。
水道の蛇口のアップとアンが建物から出てきた後に映ったオブジェが印象的だった。蛇口はどういう意味だろう…
ラストの緑、キラキラと綺麗だった。葉はまだ失われてないよ、認知症患者と家族が少しでも癒されるといいな。
意地悪男の正体がわかった時には恐ろしかったなぁ。嫌い、嫌い。