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フランクおじさんのKotaのレビュー・感想・評価

フランクおじさん(2020年製作の映画)
3.7
“あの時に気づいた。皆居場所があると。”

NYで大学教授をするフランク(ポール・ベタニー)。その姪でありNY大学に進学したベス(ソフィア・リリス)は実はフランクがゲイであった事を知る。そんな中彼らは南部サウスカロライナの故郷へ車で帰ることになるが…。

最近のLGBT映画であると、若者の葛藤やカミングアウトが主軸で、最終的に受け入れられるというフィールグッドな展開が多いけど、この映画はそんなに甘くない現実も描く。もちろん時代設定が70年代南部ということもあるけれど、冒頭10分のベスの家族の会話模様から、いかに固定観念にハマった家族かと言うことが丁寧に描かれることで、フランクの葛藤に没入できる。

全ての人に受け入れられる訳じゃなくても自分を決めるのは他人ではなく”自分”なのだという強いメッセージと共に、重めのテーマが爽やかなロードトリップとマッチしていいバランスを保っているAmazonオリジナルの良作の一つ。
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