このレビューはネタバレを含みます
安楽死・尊厳死
テーマがすごく難しい。結果、犯人は快楽殺人に近い目的のシリアルキラーだったけど、安楽死を望む人が現実にいて、認めている地域があって、それを容認している家族もいる。それでも、生きていてほしい人もいる・・・正解が分からない。って言うか、人それぞれ、正解が違う。もっと言うなら、正解がない、本当に難しいテーマ。
ちょっと違うけど、昔死刑執行許可を出した大臣を死神と呼んだ人がいて、被害者家族が死刑を望む自分も死神でしょうか?って言った話を思い出した。
上記をふまえると、安楽死を認めた家族も死神になるんでしょうか?
Dr.デス≠医師のミスリードが好き。
木村佳乃の雛森の時とDr.デスの時の差、演じ分けが素晴らしいと思った。
柄本明のサラッとした芝居は良いんだけど、感情入ると途端に臭くなるのは凄い気になる。でもなぜか柄本明の芝居が好きな気がする。
安楽死を選ぶ自由もあるとしてた犯人が、子供に自殺を促すような事を言うシーンが胸くそ。だけど、悪役はそうが良い。
余所者がカルテ、しかも電子カルテ見てるとか、水分制限してるはずの透析患者をお茶飲もうって誘うあたりが、芝居の嘘としても気になったな。
最後に、ドクターデスの『遺産』ってなんだろうと思ったけど、今作の『Dr.デス』の遺産ではなく、雛森が、さらに言うなら安楽死とゆう物がモデルとなった、Dr.デス・ジャック・ケヴォーキアンの遺産ってことなのかなと思った。