jonajona

グリーンランドー地球最後の2日間ーのjonajonaのネタバレレビュー・内容・結末

4.0

このレビューはネタバレを含みます

超巨大流星群が地球に降り注ぐことになり突然人類壊滅まで2日のみとなった人々の混乱を描く。

主人公の周りの関係性だけに終始してるのがみやすくてよかった。

兄に誘われてみたけど面白いいい映画でした。『宇宙戦争』大好きだからこういう市井の人目線のスペクタクル映画はハマっちゃう。
主人公はジェラルドバトラーだけどとりたてて筋肉を使わないことが本作の1番意表をつかれた点。ただの建築士さん。
奥さんはデッドプールのかわいこちゃん。息子は糖尿病でインスリンを常備しとかないと危険な状態。
平和に流星群のニュースを見てたホームパーティが一転、大統領令のアラートが流れ避難民の選別と避難が勧告される。
離婚間近だった世界の終わりのさなかに家族は絆を取り戻すことはできるのか?

序盤〜中盤にかけてのことの規模を大半の人が見誤ったまま気付かぬうちにとんでもない事態になっちゃってる感がすごいワクワクした。はじめらへんのニュースをながら聞きしながら家庭の揉め事で手一杯な様子もリアル。選別が必ずしも高所得者層からではなくて、主人公がわりと中流家庭のキャラだけど避難中に偏見で襲われる流れもありそ〜…リアル。なによりインスリンの注射器を車に忘れて、飛行機に乗る前に取りに戻る、ただこれだけの事をしたかっただけなのに家族が散り散りになって二度と再会できないのでは…!?という恐怖の展開に突入するあたり最高。本当に突然有事になったらこういうことありそう…

とにかく前半〜中盤あたりまで、こちらとキャラの感情の組み立てが懇切丁寧で、しかも何より今っぽい魅力だと思ったのは『悪人』はそんなに出てこない人々のリアルさだ。主人公を隣人が襲ったりするでもなしに自分の死を前に怒鳴り声を上げたことを恥じて謝ったりする。急に隕石ってなったらそう言うもんな気がする。いきなり自分たちだけ生き残る為に死力を尽くすぞ!!って思いきれず良識とかは捨てられない。そしてそれが本作ではより残酷に見えて、素晴らしい。

妻のお父さんが細マッチョで渋かっこよかった。この親にして娘ありてか。
家族が必死にお互いを探すあたりの中盤がめっちゃ辛くて最高で、みながらもう連絡も取れない大切な人もいるな〜…勿体無いことをしてるなー…と人生を深めに反省して萎えた笑。

ラストはできれば走馬灯を見て、助かったか助からなかったか分からないままエンドの方が泣けたかも知らない。
鳥が飛んでくる下りなんかはどうしても聖書を思い出しちゃうし、無宗教の自分としては単体の『もし世界が終わるとしたらどうする?』映画としてみたかったかも。

でもそれだと生き残って〜!ってみてる人からしたら逃げになるのかな…だったらこの終わり方は最大公約数的には正解なのか。とにかくオススメできるいい映画だったっちゃ。
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