とびん

泣きたい私は猫をかぶるのとびんのネタバレレビュー・内容・結末

泣きたい私は猫をかぶる(2020年製作の映画)
2.4

このレビューはネタバレを含みます

学校でも家庭でもうまくいかない少女が、猫になれるという能力を手に入れ、好きな男の子と一緒に入れる時間ができると思ったのも束の間、自分が猫から戻れなくなり、人間に戻ろうと奮闘する恋愛映画。
主人公の性格、ノリについていけなかった。誰かと思って調べたら、またしても岡田麻里。『空の青さを知る人よ』の置いてきぼり感を思い出した。
たしかにアニメは実写とは違って突飛な行動をキャラにさせても、違和感はないが、これは突飛すぎる。突飛すぎてちょっと引きながら見てた。
そして、台詞が好きじゃない。全体的に説明台詞が多すぎる。
それは言わなくてもいいよ……と思うことを長々と言うから、冷める。
特にモノローグの使い方。
脚本家の巨匠、山田太一は一時期モノローグを使うのを好んでなかったと言っていたが、その理由はこれなんだろうなあ。
感情を説明しすぎると冷めてしまうところにある。
岡田麻里の最大の特徴って、「暗闇の中から見える微かな光」だった気がするんだよね。
『あの花』しかり『ここさけ』しかり、『ウィクロス』も確かこの人だったと思うんだけど、これらの作品って全体的に暗くて最後の最後に、大きいわけじゃないけど主人公にとっては救われる程度の小さい光が差し込むのがよかった。
最近は丸くなったのか、民衆的な作品を作るようになった気がする。
あと、最近流行っている『本編以外のところでキャラのその後を説明する』という描写。
『空の青さ』でもやっていたし、『君の名は。』や『天気の子』でも小説で説明していたし、『鬼滅の刃』でも漫画の余白で説明していたのだが。
これもあんまし好きじゃない。本編で言って欲しい。
特に映画のエンドロールって余韻を楽しむ視聴者の余白時間と自分は思っているので、そこにサイドストーリーを挿入されたらあまり余韻が残らない気がする。
音楽と役者の演技はとてもよかった。
ヨルシカのエンディングもよかったし、BGMもよかった。
志田未来も演技うまかった。
ヒロアカの映画のときからうまいなあと思っていたけど、今作でさらにうまくなっていた気がする。
ただ、シナリオがあまり好きではなかった。
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