“君は、何を望んでいるんだね。”
憧れの王手映画会社にアシスタントとして入社した女性目線のみで描かれるある一日。側から見ると華やかな業界や仕事も、実は思惑がひしめき合って忙しなくそれぞれの悩みを抱え日々過ごしているという、当たり前なんだけど表現しずらいテーマを見事に映像化。
主役の女性がセクハラを受けるわけでも、いじめられるわけでもない。ただ、談笑をしながらもどこか一線が引かれている同僚や、ドア越しにしか声が聞こえてこないボスの存在、他部署との微妙な関係や、トイレでの絶妙な気まずさ。その全てが驚くほどリアルで食い入るように見てしまった。姿を見せないボスは例の人をモデルにしているのは明らか。“she said”と連続で観たから客観的ではなく主観的に描かれたリアルな現場の再現にはトリハダ。
就活生は華やかな仕事を選ぶ前にとりあえずこれを見るべし。