このレビューはネタバレを含みます
とある映像関係会社の(多分会長秘書)のアシスタントをしている女性の最悪な一日を描いた話。
誰よりも早く出社し誰よりも遅く退社しなければならない最悪の労働環境、他の社員から感じるミソジニー的な態度、極めつけは会長によるセクシャルハラスメントを訴えた主人公の言葉が、社内の人間により無力化され、あまつさえ「君は会長の好みではない」ととんでもない言葉が発せられる。
外部から見たらどう考えてもおかしなことが、内部の人間にとっては感覚が麻痺し、当たり前のことになってしまう。そしてそのような環境での告発は非常に困難だ。
ハーヴェイ・ワインシュタインの件もこうやって隠されてきたのだろう。見ていて常に嫌な気分になる映画ではあるけれども、今この時代に作られることに納得がいく内容だった。