チャップリンの後期にあたる作品。
僕自身これまで見てきたチャップリンの映画は、ほぼ全てサイレント映画。
本作ではストレートなラブストーリーであり、人間ドラマ。チャップリンが作る「サイレントではなく今の時代に近い映画」を見せてもらいました。
かつては芸人で今は年老いて落ちぶれた主人公。自殺未遂を図ったダンサーの女性との出会いから、互いに再起をかける物語。
コミカルな姿をほぼ排して、哀愁漂う佇まいのチャップリンに驚き。そんな彼の姿が大半を占めますが、終盤での復活の舞台では、いつものチャップリンが顔を出します。
そのステージでの共演者、バスター・キートンとの掛け合いも息ピッタリ。そして感動のラストへと繋げていく流れも完璧です。
サイレントであろうと、トーキーであろうと、チャップリンの映画作りの巧さは群を抜いているのを改めて実感しました。まだまだ彼の映画では鑑賞出来ていない作品も沢山ありますので、今後も引き続き色々見ていきたいと思います。
