RyuichNorthwind

ライムライトのRyuichNorthwindのレビュー・感想・評価

ライムライト(1952年製作の映画)
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人生において一番多くの大切なことを教えてくれた作品.

人生の真実を.

Buster Keatonと共演.

心に刺さる言葉が非常に多い.

芸術家の不安, 葛藤, 空虚.
より人間的なものが描き出されている.
社会の何かを風刺するのではなく, 自分の中にあるものを風刺する.

立派な人だ.

輪廻.
木や花にはなりたくない, そう言ったカルヴェロは何に生まれ変わったのだろうか.

Life is a desire, not a meaning.
Desire is the theme of all life!
自分は何者なのか.
チャップリンはこう言う.
人生は欲望であって, 意味などない.
結局, 「自分」という存在は今我々が「作っている」最中なのではないか. 欲望を持ち, 行動していく, それによって「自分」というものは生み出されるのではないか.
「自分」を見失うことを恐れるよりも, 「夢」を, 「望み」を, 失うことを恐れるべきではないか.


この作品には, こんな一節がある.
カルヴェロ「ここ、楽屋が私の家だよ、ここが」
テリー「あなたは劇場が嫌いだと思っていたわ。」
カルヴェロ「嫌いさ。ただ、血を見るのもやはり嫌いだけど、体の中には血が流れているだろ。」

カルヴェロは、若いときに劇場の舞台で成功した。落ちぶれた今、半ば諦めてはいても、劇場というのは夢であり、望みであり、そして彼自身なのだ。どんなに嫌いになっても、その望みがある限り、彼のなかには「劇場」という血が流れ続ける。
カルヴェロは最期、舞台の上だった。
「自分」というのは、探し回らなくても、死の直前に自然と気付くものだ。カルヴェロの場合、それが「道化師」だった。
小生へ、そしてすべての現代人に言いたい。
「自分」を探し求めるな。それは何れ必ず分かる。
「夢」を追い求めろ、それが、君の「自分」を作り出す。
現代人は、夢がない。与えられたことを着実にこなし、疲れ、寝る。夢を持て。したいことを見つけろ。
したいことの為に、やりたくないしなくてはならないことをしろ。
やりたくないことの為に、やりたくないしなくともよいことをするな。

「自分」というものは、実はないんだと言う人もいる。
が、私は「自分」というものは確実にあると考える。
次々と変態し、無限の視点があることにより、言葉に表せないだけであって、自分の中には「自分」は常にいる。
また、変態する自分、様々な視点から見た自分、そのすべてが「自分」なのである。
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