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レリック ー遺物ーのgreat兄やんのレビュー・感想・評価

レリック ー遺物ー(2020年製作の映画)
3.4
【一言で言うと】
「忘却の“しるし”」

[あらすじ]
森の中の家で一人暮らしをするエドナが失踪。心配して家を訪れた娘のケイと孫のサムは、エドナが認知症に苦しんでいた痕跡を見つける。やがてエドナが突然帰宅。その様子は異様で、見知らぬ別の誰かに変貌したかのようだった...。

う〜ん...ホラーとして描きたかったのか、スリラーとして描きたかったのか🤔...

結論から言うとかなりビミョーでした😫
メチャクチャ惜しいところではあるんだけど、イマイチ設定を活かしきれてない箇所が多かったな〜という印象。
まぁ悪くはないんだけど...それでも怖がらせたいのか、考えさせたいのかをハッキリ示して欲しかったですね(^◇^;)

今作のテーマとしては『ファーザー』と同じく“認知症”を主軸にしており、様々なものが忘れ去られていく過程を“恐怖”として表現しようとする着眼点はとっても良かったです。
それに全体的な雰囲気としてもあの『ヘレディタリー』を彷彿とさせるような物々しさも漂っており、終始程よい緊張感も味わえましたね(・・;)

それからなんと言っても祖母のエドナ扮するロビン・ネヴィンの演技が抜群に良かったです!!
見た目は祖母なんだろうけど、時たまにその祖母“ならざる者”に乖離する瞬間っていうのがとても怖くて、リアルにゾクっとするほどでした(゚o゚;;
テーマとしてはだいぶ違ってくるけど、マジで『ヴィシット』のあのお婆ちゃんを思い出しましたね😰...

ただやっぱりストーリーがいかんせん弱いというか...結局何が伝えたかったんだ?っていうモヤモヤが観終わった後も付いて離れなかったです(ー ー;)
分かりやすく示せば理解できるであろう要素をあえてボカしていたり、あまりに不親切な比喩表現が多く散見されたりと、ストーリーを期待していた自分としてはかなり頭を抱えましたね😩

それでもかなり身近なテーマであるだけに、誰にでも来るであろう認知症という名の“怪物”、その襲来に怯えるだけでなく、“伝染”していくという恐怖をも体感させられる映画でした。

ハッキリ言えば怖くないし、ホントに何にも起きない。いやマジで😅
正統派ホラーを期待するなればかなり痛い目を見るかもだけど、終始訳の分からない気味の悪さを体感したければ見てみる価値はあるかも🤔

僕自身映画を観る前は予告とか前情報を一切シャットダウンして観る派なんですが...これに関しては予習して行った方が良かったかな〜(^_^;)