つるみん

RUN/ランのつるみんのレビュー・感想・評価

RUN/ラン(2020年製作の映画)
3.7
【Now open wide.】

生まれつき足が悪く車椅子生活をしているクロエ。彼女は大学への進学を望んでいたが、ある事をきっかけに母親ダイアンに不信感を抱き始める。それは新薬と称して差し出された緑と白の薬が決して服用してはいけないもので…。

『search』のアニーシュ・チャガンティ監督の新作。前作以上のアイデアや視覚的演出等はないけれど、しっかりと安定した面白いスリラーを届けてくれた。

加速する過保護な母親の対応は、子を縛り付け、やがては思わぬ方向へ。どこかその束縛さは『ミザリー』のキャシー・ベイツと同じような匂いのするサイコ感のある恐怖であった。
常に緊張感のあるバックサウンド等の演出はもちろん、その上で物語が変化していく面白さもあり、濃厚とまではいかないが、まさに丁度良いスリラーが構築されている。
母親ダイアンを演じたサラ・ポールソンは流石の一言。『アメリカン・ホラー・ストーリー』で培ったキャリアを存分に見せつけていた。

気楽に観てみたら、案外面白かったパターンに入るスリラー映画だった。
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