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精神0のhoteltokyoのレビュー・感想・評価

精神0(2020年製作の映画)
4.1
精神科医の山本さんは82歳で、岡山の静かな場所で長年に渡って精神医療を実践してきた。多くの患者に慕われる一報、ついに引退を決意する。先生を頼っていた患者の中には、頼れる人がいなくなってしまう事への不安をいただく人も現れるが、長年連れ添った奥様、芳子さんとの生活を優先するため、そんな患者さん1人1人と最後まで向き合うドキュメンタリー。

すごく静かで、暖かくて、適切な言葉ではないけども、「かっこよい」映画だった。奥様との生活を優先するために、えいや、と引退を決める先生を、最初は不安がっていた患者さん達も徐々に理解を示していく様は、決してフィクションでは作り出せない心通わせた人たちのドラマがあった。そして、新しい生活に向かって歩き出す先生と奥様の様子も、なかなか言葉にはできないものがあって、奥様にさっと手を差し出す先生のシーンは、自分もいつでもこうありたいと深く思っちゃうよな。
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