さとし

精神0のさとしのレビュー・感想・評価

精神0(2020年製作の映画)
3.9
これはなかなか良い作品でした。

Vimeoオンデマンド「仮設の映画館」第二弾はある町医者の話です。とはいえ、内科ではありません。精神科です。多くの患者さんを見てきた岡山で病院を開いてる山本先生の話です。気さくな人柄と暖かい語り口そして、淡々とした様子で患者さんと向き合ってきた山本先生が定年を迎えての何日かを追ったドキュメンタリーです。

この作品を見て思ったのは、世の中には2種類の人間があるように思います。話好きと聞き好きですね。まあ、話上手と聞き上手なんて言い方をしますが、この2種類がいるような気がします。もちろん人間は自分の話を言葉で話すしか人には聞いてもらえませんなので、話好きは聞き好きと一緒になって聞き好きは話好きと結ばれるのが良いのかなと思います。ちなみに私の両親は二人とも話し好きです。なので合わないのかと思います。

あと思ったのは、どんな名医でもどんなにカッコよくても可愛くても年には勝てません。もうそのことがひしひしと感じました。山本先生が聞き上手な反面自分から何かをやろうとするのが苦手なんでしょうね。味噌汁のシーンや墓参りのシーンは本当にキツそうな感じでした。ですが、奥さんがああいう状態ということもあって無理せざるおえないのかなという印象です。

ただし、ドキュメンタリー映画としては爪が甘いです。どんな映画でも突然カメラマンが喋り出すことはありません。ところが今作ではそういったことが何回かありました。そこは喋んなくても画面の下に質問したいことを文字にしてカメラマンやスタッフさんの話す声を消す方法はいくらでもあったはずですね。でもそれはありませんでした。そこが残念でした。

まあ、面白い映画でしたね。
見て良かったです。