ケイスケ

ビバリウムのケイスケのレビュー・感想・評価

ビバリウム(2019年製作の映画)
3.0
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🚘<うわあああああああああ!

良い意味で不快で気持ち悪くなってくる。コピペした家や、子どものカナギリ声がおぞましい。このカナギリ声は、まさに本作を象徴するある“鳥”の鳴き声ですね。

トムとジェマは、不動産業者に寸分違わず同じ作りの家が並ぶ住宅地を案内される。彼らが家の中をひと通り見学して帰ろうとすると、ついさっきまで一緒にいた不動産業者の姿はなく、二人は奇妙に思いながらも車を走らせる。しかしどこまで行っても同じ風景が続くばかりだった。さらに赤ん坊がダンボールで送られてくる。

まず冒頭に間違いなく意味があるであろうカッコウの托卵シーンが流れます。これが前述した鳥の習性。本作をすごくシンプルに言っちゃうと、カッコウの習性を人間に置き換えたらド畜生やんけ!という話。自分の子じゃないのに「早くメシくれ!」というウザさ。まさに望まず産まれた子どもに対する恐怖や、男女の認識の違いをホラーチックに描いています。

恐らくこの子どもや不動産屋の正体は◯◯◯なんでしょうけど、あまりにも不条理すぎるし、どこに向かっている話か見失いがちなため、正直ちょっとダレてくるところはあるかも。間違いなく好き嫌いが分かれる作品でしょうし。『トワイライト・ゾーン』や『ブラック・ミラー』、日本なら『世にも奇妙な物語』みたいな1話完結ドラマの1エピソードを観ている感覚に近い。醒めない悪夢みたいな映画なので不条理ホラー好きにはオススメですね。