トランスマスター

ビバリウムのトランスマスターのレビュー・感想・評価

ビバリウム(2019年製作の映画)
3.0
♯96 I'm not your mather.

主人公はリリー・ジェームズ風のジェマ
彼氏はジェシー・アイゼンバーグが
演じるトム
2人は不動産屋に趣き変な店員に
新興住宅地【ヨンダー】をクルマで
案内される。

その住宅地は全ての区画が
同じ屋根、同じ壁、同じ庭で統一
されており人が誰もいない異空間。
9号棟の家に入ると
家具、家電、生活インフラが整った
スーツケース一つで即入居可能な物件。
部屋を見ていると店員は客を残し
自分の車で姿を消す。
2人のスマホは圏外
2人は車を交代で運転し一日中走り回るが
『スーパーマリオ』の8-4のようにループして必ず9号棟の前に戻ってしまう。
ガソリンも尽き仕方なく
9号棟で生活を開始する。
食料は段ボールで自動配送
ゴミの回収も知らぬ間に回収
何をやっても救助が来ないと悟った2人の前に段ボールに入れられた赤ん坊が登場
そこに同封された手紙をきっかけに
奇妙な核家族生活を送る。
『世にも不思議なアメージング・ストーリー』

◆良い点/注目ポイント
・CGとセット内で撮影されたチープさが
無機質な世界観をうまく表現できています。
・黒髪のマコーレ・カルキン風の男の子
が発する突然の奇声や犬のモノマネ、主人公達が中指を立てる気持ちがわかります。

◆改善点
・トムが庭を掘る描写が長く退屈です。
これがなければ30分に収まる筈。

◆総括
・当たり外れが激しい
劇場未公開のレンタルDVDとしては
結構楽しめる作品でした。

AIのシンギュラリティが起こり
人々は労働から解放され
住居も食料も提供される
ベーシックインカムが実装された世界
しかし退屈なため人間関係が壊れていく
ディストピアな側面を垣間見ました。

-2021年96本目-