ハッキリ言って映画じゃないな。観させる怪談文学。
冒頭に30秒、カッコウの托卵を解説する無音ビデオを見せられる。
映画本編が始まり、同棲を計画してる若いカップルが、カッコウに弾き落とされたんであろう2匹のヒナの死骸を(男の掘りかえした)穴に埋め、半ばチャラけつつ"葬儀ごっこ"に興じる。
で、その足で不動産屋に出かけ、あの予告トレイラーの展開へと進む。
どうしても前後の話の流れ上、ああ「この子は彼」で、この先ほっとけば、そーなっちまうな。大丈夫だろか……とハラハラ心配し、恐れざるを得ない。それでも、その方向へ、その方向へ。物語と鑑賞時間は ずんずんずんずん容赦なく、恐れた方角めがけ突き進んでく。
なるようにしかならず、どうすることも叶(かな)わない。
でまー、結論としちゃ本編冒頭、保育士の娘が(遺棄死させられたヒナたちを指して)悲しがる女児に言い放ったセリフに帰してしまうワケだ。
「自然はときに、残酷なの」
残酷だろとも。だからナニ(What ever)? それ言っちゃ、おしまいだろがああ………!!
と、何重にもイラっ★とくる、とにかく最悪で卑劣で悪夢のような作品。これで明快かつコンパクトに自然界を凝縮した教育映画にまとめたつもりらしい[原語]題名の悪趣味さにも、思いっきし " FAK U "だわ(嫌悪)