ジョー

宇宙でいちばんあかるい屋根のジョーのネタバレレビュー・内容・結末

3.2

このレビューはネタバレを含みます

ひとつ屋根の下で育つ家族のお話

主人公の家族構成は父・母・娘。
幼い時に元母が家を出て行き、現在の母に育てられた。
そんな両親に新しい命を授かったとの報告。
生まれてくる兄弟は二人の本当の子どもになる。
家族の新しい一員となるのは生まれてくる子供ではなく、主人公だった。

そんな時に一人の不思議な老婆と出会い、家族に対する考え方や恋の向き合い方を学ぶ。


丁寧すぎるくらいに全てが描かれていて、想像の余地がない。
伏線の張り方が見え見えなのが残念。
頭を空っぽにして見ても少しホロリとくるストーリーという点では多くの人に受け入れられやすい作品だと思う。

その中でも光るのが清原果耶の演技。
喜びと不安が入り混じった表情が素晴らしい。
思春期ならではの指針が定まらない中学生の少女を見事に演じ切っている。

それに寄り添う"星ばあ"の言動からは悔しさと後悔が滲み出ている。

人にする忠告は自分の後悔であり、人に与える優しさは自分の人生で経験してきたことの共感なんだと思う。

大切な人に寄り添えるというのは、その人と同じか、それ以上の人生経験をした者にしかできないことなんだと感じた。
ジョー

ジョー