Shirorin

宇宙でいちばんあかるい屋根のShirorinのレビュー・感想・評価

4.8
14歳のつばめ(清原果耶)は、父親と血のつながらない母親と3人暮らし。両親に赤ちゃんができたことから生まれる疎外感とともにお隣の大学生(伊藤健太郎)への恋心も抱いていた。
ある日、つばめはお気に入りの場所、書道教室の屋上で怪しい老婆と出会う。つばめは「星ばあ」と呼び、恋や家族の話をするようになり…というストーリー。


今週の新作はあまり見たいのないなあ…なんて全く期待せずになんとなく見たら、、、めっちゃ良かった‼️
今年の邦画1位かも知れない😆
こういうことがあるから、どんな作品でもとりあえず足を運んでみることをやめられない。

原作読んだことも、予告見たことなかったのも良かったのかも。

タイトルが綺麗な夜をバックに
「The brightest roof in the Universe」。
あれ?お洒落な洋画を見てるみたい。と冒頭から私の心を鷲掴み❤️

本編はいくつかの章に分かれていて、その度にこのお話にも出てくる水墨画を背景に出る英字と日本語のタイトルがまたオシャレ。
なんだか、素敵な小説を1ページ1ページ大切に読み進んでいくような感覚。

タイトルにもなってるつばめお気に入りの場所のセット感が賛否両論みたいですが、私はどこか現実味がない感じが逆に良かったと思った。

ジャンルはファンタジーだけど、勝手ながらヒーリングムービーと呼びたい。
どのシーンも絵本のようにとても幻想的で美しく、クラゲに捕まって夜のお散歩シーン、水族館のま〜るいクラゲの水槽が特にお気に入り💕


不思議なばばあ、失礼💦「星ばあ」を桃井かおり。このキャラが面白くて、つばめとのやり取りがおかしい🤣

出会ってすぐ「いきなり婆あ呼ばわりか」
「歳食ったら何でもできるようになる」
「すずめ」「つばめです🙁」

星ばあが何者か、魔法使いなのか、幽霊なのか、謎だらけなんだけど、凄く素敵なことを教えてくれる。

「後悔は行動してからしろ」
「時間は大切に使いなさい」
「しぶとく生きろ」

つばめが星ばあとの交流で、勇気を出して一歩踏み出し、育ての親、片思いを今より更にいい関係にしていく。

最後には、つばめが星ばあにお礼しようと、急に自分のことには勇気を出せない星ばあに、自分が言われたことを言い返す成長ぶりにニンマリしてしまう😊


このつばめを演じたピュアで透明感溢れる清原果耶のクラゲのようにユラユラ不安定で繊細な演技が素晴らしく、いろんな表情を見せてくれる。
その上、エンディングではこれまた透き通るような歌声が心地良かった。

心が浄化され、何度もキレイな涙が溢れた😢
もう一度見たい作品。
Shirorin

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