TERUTERU

MISS ミス・フランスになりたい!のTERUTERUのレビュー・感想・評価

4.0

[ Miss / ミス・フランスになりたい! ]


「私の価値は、私で決める」
風習も流行りもましてや常識になんかとらわれない、
期待に応える事が全てではない、
なりたい自分へ、「何者」という存在へ
誰も知らない価値観は見えなかった存在を照らす。


 上映館残り僅かな所、気になっていた映画をやっと観る事が出来ました✨遅いタイミングでも公開して下さる地元の劇場に感謝でしかありません!これぞ本質を知っているからですかね、その価値はしっかり応えます観客です。。。

 主人公の“アレクサンドル・ヴェテール”の圧倒的な美しさ、調べるまで本当に男性か女性か疑ってしまう程の美形の顔立ちとスラッとした素晴らしいルックス。これは男でも女でもどちらでも美しい人なのだろうと思う新人俳優だ✨

 やはり目指していた者になれるのは嬉しいこと。その先が期待されていた答えでもなくても、自分が追い求めていた者になれるのが1番。過酷な道のりの中、美しさだけでは頂点にたどり着けない。支える者がいて、協力してくれる者。それだけではなく美しさにもマナーはある。それは人としての本質なのでしょう。誰かの期待に踊らされていては「誰でもなれる美しさ」というレッテルが張られる。なりたいのはミス・フランスでもあり、「自分にしかない美しさ」と「完璧の美しさ」を認めてもらう事。混在してこそ真の美しさ。何かが欠けている美しさは外側しか見られてないのと一緒、その為の美学を学ばなければならない。「完璧と普通の誤差は知っている?数ミリよ」と言われないように。
 美しさを追い求めるのに自らの意思であって性別なんて意味がないとも思える映画だね。友情も家族愛もあって情熱的、同じ人として違うのは数ミリの男女差だったりして。

 トランスジェンダーっていうんだよね。自分の憧れているメイクアップアーティストの“西村宏堂”さんて人がいるんだけど、その人の素敵なある記事のコメントを引用するんだけど、

『多くの人がイメージする女性らしさ・男性らしさを目指さなきゃだとか、セクシュアリティ内でのイメージが「そうならなければならない」ものとして、それぞれの人の個性を無視してしまうのは、すごく残念なことだと思います。
私はその人らしくグレードアップしていければいいなと思うし、ストレートの人も女性だから/男性だから“みんなこう!”というのはないじゃないですか。ステレオタイプにとらわれるのではなく、どんな風にもなれるんだっていうオプション(選択肢)が増えていくと思います。私はお坊さんであり、メイクアップアーティストであり、同性愛者なのであって、別に“オネエ言葉”を使っているつもりはないし、スパイシーであるつもりもありません。だから、型にはめず、「こういう人もいるんだね」って言ってもらうことが、すごく嬉しいですね。』

 世界中に同じ男女の2種類が存在するわけではない、ましてはトランスジェンダーでも皆が同じ考えとは限らない。多種多様に存在する人類に掟を縛るのは難しい事。より過ごしやすい自由に振る舞える世の中がどれだけ素晴らしい事か、何を目指すのも自由なのだろう。男女という性別がなければ何ら変わらない「人」でしかないのだから。
 特別視して見られるのを望んでるわけではないから、もし身近にそんな人がいても「こういう人もいるんだね」って思う感情と普段通り接してくれる世界が広がると自分も嬉しいね。

 印象に残るフレーズがたくさんあったね!自分ももっと夢に向かって頑張らねば!って思う程、背中を押してくれる素晴らしい映画。勇気を持って行動しただけではダメ、目指す頂点まで走る抜く事こそ幸せが待ち受けている事でしょう。
では、夢を持ったドラマチックな人生を忘れずにこの辺で、ボンヌ・ジューネ―👋


2021/№024
TERUTERU

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