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警官の血のコマミーのレビュー・感想・評価

警官の血(2022年製作の映画)
3.7
【父の死の真相と警官を取り巻く黒きもの】




やはり韓国の"汚職"を辿る"クライム・サスペンス"映画は見応えがあるなと感じた。

「笑う警官」などの原作で知られる"佐々木譲"の小説が原作の本作。実は過去に日本では、テレ朝の開局記念でスペシャルドラマとして製作されている。韓国では日本の小説や漫画の原作映画が割と多く製作されるのだが、結構良質なのが多い。本作もそのうちの一作となった。

本作の分岐点になるのは、主人公"チェ・ミンジェ"の"父親の謎に満ちた殉死"だ。父親が殉死した犯罪現場に当時居合わせていた彼は、警官となった今でもその頃の"記憶と疑念"が消えない。
そんな中、彼にある警官殺しの疑いがある"広域捜査隊"のエース:"パク・ガンユン"の内部調査をする為に「囮捜査」を監察係は依頼する。引き受けた彼は、広域捜査隊の見習いとして潜入。そして、彼は警官の内情と父親の死に隠された真相を次々と目にすることになる。

いきなり残酷な話になるが、この2人はだんだんと"親子のように打ち解けてくる姿"がなんとも微笑ましかった。だが、2人は"敵同士"と言う残酷性も兼ね備えてて哀しくもなった。
パク・ガンユンの事件解決の為なら何でもする精神が、チェ・ミンジェに見せるものがあまりにも"黒すぎて"中々見応えがあった。パク・ガンユンのマッコリの飲み方ヤバい。
しかし、"真犯人特定"の着地がイマイチであった。結局「それで良いの?」感があまりにも強くて、腑に落ちなかった。

だが、割と面白いクライム・サスペンスに仕上がっているので、是非観てみてほしい。
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