あるぱか2世

グッバイ、レーニン!のあるぱか2世のレビュー・感想・評価

グッバイ、レーニン!(2003年製作の映画)
3.6
もっとコメディ色が強いかと思いきや、意外とハートフル。友人のデニスがとにかくいいやつ。

明るい歴史として扱われがちのベルリンの壁崩壊や東西ドイツ統一も、その内実は大量の失業者を生み、深刻な東西格差を露わにするものだった。
押し寄せる資本主義の波の速さは本当に凄まじい。

ポルトガルの独裁者サラザールのエピソードを思い出した。

晩年、事故で意識不明になったサラザールは、首相の座を追われ国も混乱に陥ったという。
意識を回復したあと、周囲はショックを与えないようにするため、偽の新聞とニュースを用意し続けた。
そうして彼は自らがまだ首相の座にいると勘違いしたまま最期を迎えたらしい。

事実はいつも、映画を超えてくる。
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