8さん

グッバイ、レーニン!の8さんのレビュー・感想・評価

グッバイ、レーニン!(2003年製作の映画)
4.0
激動の80年代末のドイツを舞台に繰り広げられるある家族の愛の形を描いたドラマ作品。

ベルリンの壁崩壊直前の東ドイツ。
社会主義に傾倒している熱心な運動家を母親に持つアレックスは、民主化運動のデモに参加しているところを母親のクリスティアーネに見られてしまう。

クリスティアーネはショックのあまり、その場で心臓発作により倒れてしまう。病院に運ばれるクリスティアーネだったが、処置が遅れた為に昏睡状態となってしまう。

8か月後奇跡的に目覚めたクリスティアーネだったが、昏睡状態の間にベルリンの壁は崩壊しドイツは統一されていた。医師から『少しでも精神的ショックを与えれば今度こそ母親は死ぬ』と言われたアレックスは、クリスティアーネにドイツ統一の事実を教えず、未だに社会主義の世界であると思い込ませる様に徹底的に嘘を突き通す事にするのだった…


冒頭アレックスに起こる状況からは想像できない物語の運び方。辛く重い状況ながらもそこに悲壮感はなく、コミカルに仕上げている部分に好感が持てます。母親の病床から眺める脚線美や看護師のララとの関係は、不謹慎ながらも年頃の男の子って感じがよく出ていますね。

そして、母親の目覚めと共に怒涛の様に押し寄せてくるアレックスへの課題。まさかの展開にもなんとか対応するアレックスが健気で母親思いな息子だなと感じます。

母親役のカトリーン・ザースって23年の沈黙や陽だまりハウスでマラソンをなどにも出演してたとは!今作の彼女の目は、様々な感情が表現されていて素晴らしい女優さんだなと感じ他作ももう一度観てみようと思いました。

家族愛とまさかのコメディが絡み合う、ベルリンの壁が崩壊したあの時代を学ぶ事もできる一作です。