LEONkei

グッバイ、レーニン!のLEONkeiのレビュー・感想・評価

グッバイ、レーニン!(2003年製作の映画)
3.5
東西冷戦時代が終わりに差し掛かる頃、ベルリンの壁が崩壊する前後を描いた東ドイツに住む母と子の複雑な心境・行動をコミカルに描いた作品。

旧東ドイツ時代の生活がけっして豊かだった訳ではない、それでも母は過去の社会主義体制時代を望んでいたのか望んでいなかったのか…。

実際、ほとんどの社会主義体制は本来の思想から逸脱し、独裁政権による一部の権力者によるエゴでしかない。

社会主義や共産主義は実現不可能な理想の産物でしかなく、現実にそれは崩壊した。

未だにそれを目指そうとする一部の市民もいるようだが、一昔ならまだしも現実から目を背けず近隣諸国と世界情勢を冷静に客観的に見なければならない。

多くの大人たちは歳をとると、昔の時代は良かったと懐かしむだろう。

過ぎ去ればどんな苦悩も懐かしい思い出になってしまう錯覚に人はなる。

しかし、その大人たちも若い時は決して満足していた訳ではないだろう。

美しい四季折々の自然に恵まれ、自由にモノが言えヤル気になれば何でもできる今の日本はまぁまぁ良い国ではないか。

その根底は日本人の国民性にもあるだろう。

どんな悲劇に見舞われたとしても多くの国民が、それを克服し立ち成ろうとするのは過去を取り戻すのではなく未来に受け継ぎたい意思の表れだろう。

どんなに素晴らしい理想を掲げても止まっていては意味はなく不幸でしかない。

良い事も悪い事も有る前提で物事を考え、時代は流れているのだからその度に修復改善しながら前へ進んでいくことが重要ではないか..★,
LEONkei

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