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逃げた女のkouheikoizumiのレビュー・感想・評価

逃げた女(2019年製作の映画)
2.5
NO2135
韓国のサン・ホンス監督によるベルリン国際映画祭監督賞受賞作品。
主人公のガミ(キム・ミニ)が3人の女性先輩を訪ねて人生について会話する77分の私的作品。

ひとり目は菜園のある郊外に女性パートナーと住む先輩で、捨て猫に餌をやっている先輩に苦言を呈する隣人とのやりとりが印象的。

ふたり目は若いストーカーに付きまとわれているがまんざらでもない、ピラテスの先生をやっている先輩女性。

3人目はかつてガミと付き合っていた演劇の教授と結ばれている先輩女性で、なんとなく過去のわだかまりが感じられる。

ガミの夫は「愛する人とは一緒にいるべき」という主張の持ち主で、ガミが夫と行動を別にするのは結婚5年ではじめてという設定。先輩女性たちの人生に触れることによってガミの心にさざ波がたつ、という展開なのだろうが筆者にはどうもピンとこなかった。

据え置きのカメラの前、限られた背景で展開する会話劇といった趣で、時折カメラが登場人物に接近アップしたりするのが特徴的なインディペンデント映画。
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