Foufou

逃げた女のFoufouのレビュー・感想・評価

逃げた女(2019年製作の映画)
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意味深長なタイトル。

最後の最後で女は昔の男に会う。偶然かどうかは不明だが……。男は著名な作家らしい。テレビのインタビューでしかつめらしい顔して同じことを作家が語るのを、あれはやめたほうがいい、と諌めてそそくさと去る女。この辺りから真相が見えてくる。なるほど、女はとうにここへ逃げてきたわけだ、と私には取れましたが、どんなものでしょう。

相変わらず監督に都合のいい女がそこにいるという感じですが、嫌な感じはしない。まぁ、そんなこともあるでしょう、とこちらも達観の域。

冒頭で女たちが庭で肉を焼く。食卓で剥いたリンゴを食らう。飲み食いしながら、愚にもつかないことを話し興じる。もうそれだけで、いつまでも見ていたい感じ。

そこへインターフォンが鳴る。男は越してきたばかりの隣人を名乗る。泥棒猫に餌をやるのをやめて欲しい、と。庭に猫が来て妻が怖がってると。猫が怖いとはお可哀想に、でも猫に餌付けするのをやめるつもりなど毛頭ない女たち。何を証拠に泥棒猫と決めつける、とむしろ反撃する勢い。

女たちの足元を見ると、ハチワレがちょこんとおとなしく座っている。これへ、ホンサンスお得意のバカズーム。

笑った笑った。
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