竜平

マシニストの竜平のレビュー・感想・評価

マシニスト(2004年製作の映画)
3.9
ガリガリに痩せ細っている男トレバー、不眠症により1年間も眠っていないらしい彼の日常に何やら異変が起こり始める、というところから始まる話。スリラー映画。

まず何よりもクリスチャン・ベイルの熱演、いや怪演、そして役作りにただただ驚愕。重度の不眠症により頬も体も痩せこけてしまってる人物、CGも特殊メイクも使用せずそれを演じるため実際に体重を約30キロも落としたという事実に震える。彼のカメレオン俳優伝説はここから始まったと言っても過言ではないんじゃないかな。で、このトレバーという男は工場勤務で、その日常と人間関係というのがありつつ、そこから身の回りで起き始める異変、そしてとある悲惨な出来事。付箋によるメモなんかも序盤から意味深に写るわけだけどこれはまぁ後のお楽しみという感じで。やがて精神的なものを疑われ始め、誇大妄想か幻覚なのか自身も徐々に困惑していく中で、見ているこっちはその言動にとにかくハラハラ。見る見るうちに「良くない」方向へと進んでいく、その流れにも見入ってしまうはず。いったい何が起きてるのか、そこに待つ結末とは。

どんでん返し的な感じでもあるけど、それに加えて一人の男が過去やら何やらと向き合うドラマにもなってたりして、見終わった後にはちょっぴり切ない気持ちに陥るかも。てか二度目の鑑賞だったんだけど、改めて見ると要所要所に伏線があることに気づく。あとクリスチャン・ベイルを知ったキッカケが今作で、初めはデフォでガリガリの人なのかなって思ってた記憶。彼が好きってな人には絶対オススメしたい一本。どうでもいいけど中盤に出てくる超悪趣味のアトラクションよ。
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