Yoko

マシニストのYokoのレビュー・感想・評価

マシニスト(2004年製作の映画)
3.7
 不眠症で一年間まともに睡眠をとれていない工場労働者”トレバー”は孤独な心を満たすために風俗嬢をよく抱いている。
タバコで一服するために自分の車に戻ったトレバーは、赤のポンティアックに乗っているスキンヘッドの大男”アイバン”に出会う…。

 暖色を排した寒空のような画面のトーンと作風がベストマッチ。
もろにデヴィッド・フィンチャーなんだけど、やはり緊張感と寒気はとことん伝わるのでシリアス路線には抜群の相性だなと改めて確認させられる。
 オチ自体はさほど強いインパクトはなかったものの、そこに至るレールの描き方が天国行きか地獄行きかの分かれ道をはじめとして画的に分かりやすいことも高評価。
逃避心理としての空港や事態に嵌っていく時の地下道、孤独を金で満たす男のキャラの描き方も丁寧でのめりこみやすい。
 一番の驚きは今作のキーマンであるアイバンのルックス。
『マッドマックス』の大ファンであろう大柄な男が今作の役回りを果たすことに真新しさがあった。
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