けーはち

マシニストのけーはちのレビュー・感想・評価

マシニスト(2004年製作の映画)
3.7
役づくりのために4ヶ月かけて30㎏近く体重を落とした(次の作品が『バットマン・ビギンズ』でまた4ヶ月かけて増量した)役者魂を見せるクリスチャン・ベール。拒食、不眠、幻覚、白昼夢──誰が観てもすさまじく異常な状態の主人公は「信頼できない語り手」だが、それを前提に彼の主観を通じて(とりわけ『ファイト・クラブ』のタイラー・ダーデン的なアイバンという怪人物の幻を通し)「そうなってしまった」彼の心底にあるものを紐解いていくサイコ・サスペンスの佳作。それにしても誰が観てもおかしくなっちゃっているのが丸わかりなのに、機械工(マシニスト)なんてやらせるんじゃないよ~……。