竜どん

メイキング・オブ・モータウンの竜どんのレビュー・感想・評価

4.2
めちゃくちゃ良い。
そんなにR&Bやソウルミュージックに詳しくなくても楽しめる!みんな観ろ!
ドキュメンタリーとしても非常に面白く秀逸。当時を語るMOTOWN「ファミリー」、収蔵映像も豪華で必見。

マービン・ゲイ
シュープリームス
テンプテーションズ
スティービー・ワンダー
ジャクソン5
アメリカンレコードサウンド黎明期を代表する伝説のレーベルを描いたドキュメンタリー。MOTOWNという名前は知らなくとも、このレーベルが擁する名曲達は誰もが一度は聴いたことがある筈。

創始者ベリー・ゴーディJr.と相棒スモーキー・ロビンソンのかけあいで物語が進むが、正にマシンガントーク!時代を駆けめぐったエピソードを楽しそうに活き活きと披露する姿は未だにパワフル。
激動の60〜70年代人種差別蔓延るアメリカ社会で音楽を通してMOTOWNが担った役割の大きさが衝撃的。拝金主義・傲岸不遜と批評されることの多いベリーだが、既存の慣習・偏見に囚われない合理的なヒットメイクの戦術と組織運営の手腕は見事。マービン・ゲイが世に出した名盤『What’s Going On』は音楽に政治を持ち込まないとしたベリーと結果として反目する形のリリースになってしまったけれども、現在その衝突と惜別すら最大の賛辞と共に歴史として語る彼の言葉にはアーティストへの敬愛と果てしない音楽愛が感じられ胸がアツい。
伝説を伝説として語る作りの映画なのでネガティブな要素は意図して排されているが、MOTOWNの凄さと社会に与えた影響を十二分に感じ取れる。
そして音楽という表現が持つあらゆる障害を乗り越える「普遍性」も。やはり音楽は「魔法」なのだ。

エンドロールがwww
イカした会社
ヒッツヴィルUSA〜♪

追記
映画好きなら忘れちゃいけない名曲テンプテーションズの『My Girl』。同名映画主題歌に使われた本曲は恐らく私自身MOTOWNレーベルを意識した最初のナンバー。作中で語られる時間も長く大満足。「世界で一番有名なリフ」に激しく同意。やっぱいい曲だよなー(^o^)
竜どん

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