友一

3年目のデビューの友一のレビュー・感想・評価

3年目のデビュー(2020年製作の映画)
3.1
日向坂46、応援せずにはいられない。

とまあファン(おひさま)なので当然こんな感じで肯定的に捉えてしまいますよ。恋愛スキャンダルを受けて休業を経ての卒業をメンバーに打ち明けた時、一期生を中心としたメンバーみんなが勢いよく駆け寄り、その子に熱く抱擁する場面で涙腺決壊ですよこんなもん。そもそも、アイドルとして華々しくデビューしたわけでは全くなく、欅坂とも違い明確な“下積み”時代を過ごした彼女たちの足跡を辿るだけでそりゃもう感動的なんですから。

ただ、ドキュメンタリー映画としては面白がれる所があまりにも無かったなと。凡作もしくは普通につまんない映画だと思いましたよ。ナレーションベースの進行がめちゃくちゃ邪魔で悪い意味でNHKのテレビドキュメンタリーみたいな手触りなんですよね。エピソードの取捨選択もあまりちゃんと考えられていないように感じられて、作り手の意図が全く伝わらないんですよ。映像素材を繋げただけじゃドキュメンタリーとはいえないし、何にでも作り手の意図はあって然るべきことなので。

この作品で得られる感情、印象は全てファンなら既に知っていることばかりなので、良くも悪くも日向坂入門書のような作りで割り切っているのかもしれませんね。

これはどうでもいいことなんですけど、エンディングのメンバーの名前がクレジットされるところがトレンディドラマみたいでめちゃくちゃダサかったです。映像演出含めて乃木坂46『悲しみの忘れ方』の恐ろしいまでの映画としての完成度を改めて痛感するなどしましたよ。
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