あかつか

なぜ君は総理大臣になれないのかのあかつかのネタバレレビュー・内容・結末

5.0

このレビューはネタバレを含みます

山さんの後に小川淳也を見るというのは、いろんな意味で山さんに申し訳ないと思わないでもない。やっぱり山さんはいいこと言ってても、志だけで根拠のない床屋政談みたいなところがある(だからこそドキュメンタリーの題材としては秀逸なのだが)。

政敵でもリスペクトし、同じ党でも物申すところが、やっぱり人として信用ができる。答弁で「恥を知れ」と息巻いてるパフォーマーとは違う。(前原や井手先生との距離感を含め)「過ち」があっても、「嘘」はないと信じられる。たとえ彼が自民党に行くと言っても変節ではないと思うし、むしろ野党の体たらくを見ているとそっちのほうがいいのではないかとも思うようになった。横浜ベイスターズで現役を終えるのではなく、ソフトバンクホークスで日本一になって、WBCに出てほしい。などと勝手に内川聖一を想起したりもする。そうすることで球団(自民党)もプロ野球界(日本)も変えられるのではないか。

ドキュメンタリーとしては、付かず離れず、十数年。当選した時の玉木。四国新聞の見出し。なぜ君は総理大臣になれないのか。これ以上ないタイトル。私はこの世の安倍的なものに心から嫌悪感を抱く者なので、いつか総理大臣になる、その壮大な前フリ、希望にも似たタイトルだと思いたい。

政治家になってほしい人間No.1なのに、なぜか政治家に向いてないと人に思わせてしまう。やはり僕たちの国は残念だけれど何か、大切なところで道を間違えたようですね、とさだまさしばりに嘆きそうになったところで、ラストの国会質疑のシーン。涙。

なんにせよ、今日一日、山さんの妻、小川淳也の妻を見させられて、議員の妻にだけはマジでなりたくないわね。
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