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シネマ歌舞伎 三谷かぶき 月光露針路日本 風雲児たちのKUBOのレビュー・感想・評価

4.0
えらいおもしろかったけど、これ、歌舞伎じゃあないな〜w。三谷幸喜の脚本で歌舞伎オールスターが贈る大衆演劇でしょうか?

江戸時代、伊勢から出航した神昌丸は大嵐に見舞われて遭難、なんとアリューシャン列島に漂着する。

大黒屋光太夫一行は、疫病やロシアの厳しい寒さの中、アリューシャン列島からカムチャッカ半島、オホーツク、ヤクーツク、イルクーツク、サンクトペテルブルクへと、苦難の道を乗り越えて、はるか日本を目指す。

前半はほぼほぼコメディで、市川猿之助さんの独壇上! よくここまでやる! もう腹抱えて笑います。

ビーフジャーキーが食えないという件は、当時は四つ足は食べなかった、今で言えばイスラムみたいな食習慣だったことが伺えておもしろい。

それでも、笑っているうちに、ひとり、またひとりと仲間たちは病に倒れ、いつの間にかコメディが人情噺に変わっているあたりが三谷演出だし、そうなってくると、終盤は幸四郎、愛之助、猿之助の歌舞伎的見せ場が大いに盛り上がる。

これ、原作はみなもと太郎の漫画なのね(未読)。で、なめてかかってたら、なんと実話なんだ! びっくり! 

エカチェリーナに謁見しちゃったとか、『 The Great 』のエル・ファニングじゃん!

10年という歳月をロシアで生き抜いて、ついに日本に帰還を果たしたという大黒屋光太夫。その壮大な物語を歌舞伎界のオールスターキャストで三谷幸喜が歌舞伎(?)化した豪華な舞台。いっぱい笑って見応えもあった。ゴールデンウィーク初日、テレビで見られてよかった〜。

*雷雨、すごかったね〜。
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