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君は永遠にそいつらより若いのKUBOのレビュー・感想・評価

3.6
なんか変わった映画だったなぁ。

コンパ、バイト、卒論。処女とか、童貞とか。大学生だな〜って懐かしい気持ちで見てた。

自分に自信が持てない女の子「堀貝さん」(佐久間由衣)と、ちょっと不思議ちゃんな「猪乃木さん」(奈緒)のだらだらした大学生活をそれなりに楽しく見ていると、終盤一気に雰囲気が変わる。

友人の自殺、児童誘拐事件、少女への暴行事件などなど、一気にシリアスに向かうので、確かに若干そういうフリはあったけど、前半とは空気感が変わる。

明らか、こっちがテーマなら最初からそういう温度で作っても良さそうなもんだけど、自己肯定感がなかった堀貝さんの成長物語というほどの熱さもない。

後から知ったんだけど、これ芥川賞とった作家さんのデビュー作の映画化なんだ。そう言われてみるとなんか納得しちゃう。明らか直木賞じゃない。

後半の重いテーマより、ひたすら恋愛だのセックスのことだけ考えてるあのダラけた「大学生時代」というユートピアを思い出して、そっちの方がおもしろかった。
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