リラリオ

セイント・フランシスのリラリオのレビュー・感想・評価

セイント・フランシス(2019年製作の映画)
4.3
うだつの上がらない日々を過ごす34歳独身のブリジット。

大学は1年で中退、キャリアもねぇ、彼氏もいねぇ、何をしたいかも定まらないブリジット→パーリーで知り合った年下のジェイスをお持ち帰り→SEX中生理になり、シーツも顔も血だらけに→マジ最悪な展開だが⋯シーツの片付けを手伝う優しいジェイス。

ブリジットは、友人から紹介されたナニーの仕事の面接へ向かう。
雇い主は閑静な住宅街で暮らすレズビアンカップルのアニーとマヤ。出産間近のマヤは高齢出産のため、夏の間だけ6歳の娘フランシスの面倒を見てくれるナニーを探していた。
バリバリのカトリック信者アニーとマヤ→信仰がないブリジット「⋯ちょい居心地悪いな⋯」→フランシスとご対面→いきなり2人きりにされる→微妙な空気→話しかけるが無反応→「こりゃ、ダメだ⋯」不合格を確信し、帰路につくブリジット。
数日後⋯採用の連絡がくる→経験豊富なナニーを雇ったが、厳格で体力がないためクビにしたとのこと→喜ぶブリジット→出産終えたマヤは、だいぶお疲れの様子「ヨレヨレじゃん⋯最初会った時と全然違うべ⋯」→さっそくフランシスを連れ公園へ→前ナニーと同じくらいノロマとディスられる→わがまま放題クソガキフランシス→警察が出動する騒ぎになる⋯。

ジェイスとの関係を続けるブリジット→「なんか胸張ってんな⋯」→体の異変に気づき、妊娠検査薬を購入→結果は陽性→「マジか⋯」→妊娠したが、産むつもりねぇとジェイスに伝える。
翌日、フランシスと図書館へ→うわの空のブリジット、フランシスを適当にあしらう→フランシスを残し、トイレへ→病院に付き添い、費用も全額出すというジェイスに「一人で病院行くから大丈夫」とメールを送る→トイレから戻る→「生理中なの?」ブリジットのカバンからタンポンを出し、遊ぶフランシス→「!!!」→結局、ジェイスと病院へ→処方された経口中絶薬を飲む→ブリジットに寄り添い、サポートするジェイス。

フランシスをギター教室へ連れて行く→ギター講師アイザックに♡→ギターの才能アリのフランシス→「ジョーン・ジェットみたいだ!」アイザックはフランシスを大絶賛→帰宅し、2人はド派手メイクでジョーン・ジェットごっこ→ノリノリ→そこへアニーが帰宅→「⋯ランナウェイズ好きなの?バンドに何があったか検索してみ!」怒られる⋯

久しぶりに両親と会う→娘の友人のSNSをチェックするちょいとめんどくせぇ母→結婚・出産圧→「何だかな⋯」
→再びギター教室へ→ギターを購入し、フランシスと一緒に習い始める→やる気0のフランシス「てかギターじゃなくてスケートやりてぇ⋯」→ギター教室から帰宅→出血がまだ止まらないブリジット→血のついたパンツを脱ぐ→寝室をふと覗くと育児に疲れうなだれるマヤ→「⋯」マヤを見つめるブリジット→そこへ「何これ?パンツに血ついてんじゃん!なんかいっつも生理じゃね?」ブリジットからパンツを取り上げ、マヤにパンツを見せるフランシス⋯。

ジェイスの家へ→眠れぬブリジットにジェイスは自分の感情日記を朗読→中絶について「まだ整理のつかない感情がある。僕らが失ったものは大きいように感じる⋯」→「はぁ?わたしゃ喪失感ないけど⋯」→中絶のことをルームメイトのチャドに相談したことを知る→「そんなことしゃべんなや!恥ずかしいだろ!」→翌朝、目を覚ますとジェイスは朝食の買い出しに行き不在→トイレへ→タンポンを流す→もちろん詰まる→「やべぇぇぇ!」血だらけのトイレ⋯パニック!→何とかしようとするが、結局チャドに直してもらう→「もう恥ずかしい⋯」→買い出しから戻ったジェイスに八つ当たりをする。

「いつもはしないが、君は特別!」アイザックの酒付きギター個人レッスン→唇を奪われる→「これは⋯」→送って欲しいと頼む→が、拒否られ、本日のレッスン代を要求される→「あれ??」→後日、アイザックから連絡→一夜を共にするが⋯避妊しろだの濡れてねぇだので上手くいかず⋯

ブリジットとフランシスはあることをきっかけに仲良くなる。プールや海に行き、スケートや体操を一緒に楽しむ。
キラキラした夏の日々。
ところがある日、帰宅すると言い争う声が聞こえてくる⋯

生理、避妊、妊娠、中絶、育児ストレスなどの身体的負担や精神的プレッシャーに、マイノリティーが直面する偏見や差別⋯それぞれが抱える苦悩や不安。
フランシスやマヤ・アニーとの出会いで、ブリジットのマジイケてない人生に少しずつ変化が訪れる⋯。

最後、エモいな~!!
女は強し!生意気フランシス激カワ!!あとハリーポッターネタバレばあさん 笑
夏が終わる頃、私はもっと強くなる⋯
ーフランシスとの出会いが、もたらしたひと夏の奇跡。パーフェクトにはほど遠くても、人生はこんなにも愛おしいー
まさにその通り!
最初から最後までずっと「血」だったが、クールで美しい映画でした 。
リラリオ

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