咲

セイント・フランシスの咲のレビュー・感想・評価

セイント・フランシス(2019年製作の映画)
3.7
生き方に悩みながら過ごす主人公が、ナニーをすることになる話。

色んな感情になった。「私がクマにキレたわけ」ぽい話なのかと思いきやもっと大人向けで、特に妊娠出産子育て周りに不安を持つ女性の肩を抱くような、背中をさするような作品だった。
話の内容的に女性の方が共感しやすいだろうとは思う。生理とか妊娠出産はどうしても女性にしか起こり得ないし、産後うつも女性が多いしね。でも共感や納得ができなくても、男性が観ることにも意味があるはず。

最初憎たらしかったフランシスの健気さや素直さが可愛らしかったのは勿論だけど、自分の年齢もあり主人公の妊娠への不安や母たちの鬱々とした姿が印象的だった。苦しいよなぁ。うまく言葉にできないけど、彼女らの胸の痛みを思うと涙が出そうになった。今コウノドリも見てるから思うけど、妊娠出産は奇跡だし、産まれたらそこで終わりじゃないし、産まない選択肢だって尊重されるべき。

フランシスと「子供産みたい?」「わかんない」みたいなやり取りが終盤あったけど、そうだよね〜〜てなった。それも自然な気持ちだよ。
咲