Yellowman

マイ・ニューヨーク・ダイアリーのYellowmanのレビュー・感想・評価

3.8
原題は”My Salinger year”
アメリカ在住のフリージャーナリストで詩人の肩書きを持つジョアンナ・ラコフの書いた「サリンジャーと過ごした日々」を原作として作られた本作。以前、レビューしたニコラス・ホルト主演の「ライ麦畑の反逆児」のモデルである
小説家J・D・サリンジャー氏を抱えた老舗出版エージェントで働く事になったマーガレット・クアリー演じるジョアンナ。憧れのニューヨークで生活を始めたいのと本来は、作家志望だったが、まだ若く実績もない為、とりあえず入社。時は90年代初頭のニューヨーク。ボスは、シガニー・ウィーバー演じるマーガレット。この役のシガニー・ウィーバーは、普段は厳しいが、実は、ちゃんと部下の事を思い考えている人で、最高の上司。
入社間もないジョアンナは、テープ起こしや、雑用ばかりの日々だったが、ボスからの命令で、サリンジャー宛のファンレターに、本人は受け取らない事になっているという昔からの定型文を送るように言われたものの、実際にファンレターを読んだジョアンナは、熱心なファンの気持を汲み取りボスには内緒で定型文とは、別に自分からの返信内容を書いたモノを送ったが・・

この当時から、隠居生活をしているサリンジャーがかけてくるボス宛の電話を取り継ぐ時の些細な会話が楽しみになったジョアンナは、仕事もバリバリこなし、会社での評判も上がる一方、本当の自分のやりたい事とはと悩み始める。そんな時、いつものようにサリンジャーからの電話で、サリンジャーに言われた一言で、自分の進むべき道を再確認する。

今、現在、同じような境遇の人に観てほしい、自分のアイデンティティは何なのかと
問いてる人達に、響く一作。
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