名画座で観たかった作品が上映されていたので行って来ました。
ドイツ軍に囚われたユダヤ人青年。偶然手にしたペルシャ語の本から閃いて銃殺直前に自分はペルシャ人と主張。ある理由からペルシャ語を学びたいドイツ軍将校が居たため、でたらめなペルシャ語のプライベート・レッスンが始まる、というお話。
ちょっと「海の上のピアニスト」ぽいな、と思ったけれど、劇場での鑑賞だったせいもあり、この作品の方が響いた。
実話に基づいたお話、というのが驚き。
129分あるので、正体はなかなかバレないのだろうと推察はしていたが、バレそうになる度にドキドキ。「ラーゲリより愛をこめて」を観た時も思ったのだが、主人公とバタバタと死んでいくモブキャラとが分かれるのもちょっとした偶然だったりするのが本当に恐ろしい。
また、ユダヤ人目線だけではなく、ドイツ軍の内部事情やドイツ人将校の身の上話もあったため、戦争映画としてだけではなく、人間ドラマとして観られて、鑑賞後、深い余韻が残った。
劇中、ユダヤ人青年が造語した数は2840語なのだけれど、由来が切な過ぎて泣く。
現在もウクライナではまだ戦争していると思うと怒りと悲しみしかない。