みおこし

サイモン・バーチのみおこしのレビュー・感想・評価

サイモン・バーチ(1998年製作の映画)
4.0
『ボヘミアン・ラプソディ』のジョン・ディーコン役のジョゼフ・マッゼロが子役時代に出演していた一本。

メイン州の田舎町に生まれた少年サイモン・バーチは、平常よりも極端に体が小さく弱い。そんな彼が出会ったのは、私生児であることからいじめに遭っている少年ジョー。二人は孤独を抱えつつも葛藤する者同士、次第に仲良くなるが...。

親にも冷たく見放されながらも、自分がこの体で生まれてきたことに理由があると信じ、前向きに、時にシニカルに物事を捉え、困難を乗り越えていくサイモンの姿には、教わることがたくさんあったし、とても鼓舞されました。
体は小さくても、どんな大人よりしっかりした信念と価値観を持ったサイモン。そんな彼の姿に、ジョーも次第に良い意味で感化されていきます。途中にとある悲劇が起きるのですが、他の子が原因だったらきっと許せないだろうけど、サイモンであればどこか受け入れられるようになるだろうなと納得。

ジョーの父親の真相、そしてクライマックスのあの出来事...と、次から次へと波乱に満ちた展開になっていき、全く飽きませんでした。
物語が進むにつれて、サイモンの賢さや勇敢さ、ジョーの優しさや純粋さに心癒され、最高の友情の形にウルウル。最後は若き日のジョゼフ君の某シーンでの演技に涙腺崩壊...。

アシュレー・ジャッド、オリヴァー・プラット、デヴィッド・ストラザーンなど、脇を固める俳優さんも本当に心に残るあったかい演技だし、チョイ役だけど重要な役柄のジム・キャリーもすごく良かったです。
青春ヒューマン・ドラマの隠れた名作。
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