タイトルにつられて。
「砕け散る」とは何を意味しているのか。
誰が、誰に見せてあげるのか。
砕け散れば、すなわちその人の死を意味するのか。
などなど、想像を膨らませ、ジャケ借りよりも、タイトル借りをしてしまう今日この頃。
以下、ネタバレ含みます。
かなり、期待はずれだった。面白そうな題名とは裏腹に、やりたいことと、伝えことがチグハグで、内容は薄い。
そして、すごい偏愛に満ちた映画だった。響かない人にはとことん響かないと思う。
なにより登場人物、皆うさんくさい、イタい。それを払拭できるほどの、ラストはあるのか。という祈りを序盤から視聴者に強いる時点で、恐らくこの作品は好みでないだろうと。
ヒーローでなくても、強くなくても、弱くても、「負ける」ことは前提じゃないこと。知ってる?と主人公に問いたくなる。
ヒーローは自分の正義のために、己のために戦う、エゴイズムの上に立っているということ。それを認識する必要がある存在ということ。だからといって、驕っていいわけではないのだが。
それなのに、本作の主人公は、誰かのために戦うといいいながら、その自分に酔っている。
本当に砕け散るべきなのは、そういう無謀なナルシシズム。
無知と無謀は違う。