はる

ありあまるごちそうのはるのレビュー・感想・評価

ありあまるごちそう(2005年製作の映画)
3.5
『「ありあまるごちそう」これっておかしくない?』

タイトル通り、フードロスの問題を提起していました。
飢えに苦しむ人々や、ギュウギュウ詰めのひよこを見ると、自分たちの食生活を考えずにはいられなくなります。
でも、大量消費を辞めると、そこで働く人々の生活は?

ブラジルでは空腹で泣く子の食料をヤギの乳でまかなっている人々がいました。子ヤギは飢えて泣きっぱなし。
世界最大の大豆輸出国だけど、その大半は先進国の家畜の飼料になっている。

「これっておかしくない?」

我が家では子どもたちが小さいうちはなるべく国産のものを選んでいましたが、成長するに連れ、その意識は薄れてきました。 だって、いつものメニューを国産で仕上げると食費はいくらになる?
教育費に影響が出るよ。
手間がかかりすぎてパートにも行けない。
一人ひとりの意識が大事というけれど、誰もができる事じゃない。だけど、せめて「無駄にしない」くらいは今すぐ出来るんじゃないかな?

農林水産省が掲げる「てまえどり」(商品棚の手前にある商品を選ぶ)には否定的な意見も多くあるようだけど、出来る人から始めればいい。

もっと多方面の情報を知る事も必要だと思います。この作品だけで結論を出すのは危険だけど、問題提起の題材としてはとても良かったです。

『プラットフォーム』と合わせて見るとかなりのホラー感。
はる

はる