回想シーンでご飯3杯いける

バレエ: 未来への扉の回想シーンでご飯3杯いけるのレビュー・感想・評価

バレエ: 未来への扉(2020年製作の映画)
4.0
韓国の「スウィング・キッズ」に続いて、今度はインドから良質なダンス映画が登場。Netflixオリジナルとして公開が始まったばかりの作品だ。

ムンバイの貧民街で暮らす2人の少年が、厳しく偏屈なバレエ講師に見出され、共同生活と特訓を通じて、アメリカへのダンス留学を目指すという物語で、実話がベースになっている。更に2人のうちの1人は、実在する人物が本人役として演じているらしい。

2人の少年は、ブレイクダンス出身の天才タイプと、コンテンポラリーダンス出身の努力家タイプという、対照的なキャラクターで、前者には信仰に厳しい父親が、後者には息子に安定した職業に就いて欲しいと願うタクシー運転手の父親がいる。親世代との確執を背景に少年の成長を描く手法は、インド版「リトルダンサー」といった趣きだ。

終盤の父親の行動で泣かせる展開も「リトルダンサー」に似ている。しかも本作は父親2人に加えて、偏屈講師との交流にも伏線があるので、感動も波状攻撃でやってくる。

それにしても、インドの少年少女の可愛らしい事! 特に主役の2人はしなやかな肉体美を披露しながらダンスを繰り広げるので、女性にとって眼福な映画なのではないだろうか。