misty

リトル・ガールのmistyのレビュー・感想・評価

リトル・ガール(2020年製作の映画)
4.2
幼いトランスジェンダーの女の子とその家族の物語。
ただ彼女の心のままに生きさせてあげたい、それだけの願いが相当な闘いによってしか得られない現状。
幼い彼女が涙を流すのを見て一緒になって泣いた。どうしてこの子が泣かなきゃいけないんだろう。どうか彼女に幸があってほしい。

彼女自身についてたとえ家族が深く受け入れていても、学校や外部が受け入れてくれないという問題は往々にしてあるのだろうなと思った。家族だけの闘いになるのは本当に孤独、医師やカウンセラーだけじゃなく、身近な誰もがトランスジェンダーについて知り、受け入れる心を作っていかなくてはと思う。

性別を選べなかっただけ、こっちから闘わないとときょうだいたちは力強く語る。
これから成長していく彼女の人生を思うと、きっと過酷だろうとまた涙が出る。だけどどうか自分を大事に、生き抜いて、幸せであってほしい。
私は観客でしかないけれど、彼女の未来と幸福を心から祈らずにはいられない。

ただちょっと気になったのは、映像として残るにはサシャは幼すぎたりしなかったかなということ。これからサシャが男性の体のままでいいという選択をした時に、この映画はサシャの人生に対して責任を取れるのかなと思ったりもした。この映画がサシャの未来を阻害しないようにとも思う。
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