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瞽女 GOZEのkossのレビュー・感想・評価

瞽女 GOZE(2019年製作の映画)
3.5
最後の瞽女、小林ハルの一代記。監督瀧澤正治の想いと執念に溢れた作品。演出が少し変わっている。挿話ともいえるエピソードを重ね、その間に長い年月をかけたロケーションの成果となる美しい大自然の風景を挟む。ドラマ性を排したようにも見え、各挿話は論理的な印象になる。最後に渡辺美佐子の老齢のハルを出すなら、渡辺の回想としてつなぐのが常套だろうが、そうせずに、不思議なドキュメンタリー感がある。吉本実憂の演技が良い(歌も三味線も)。ラストのハル本人の瞽女歌、新潟の季節ごとの雄大な大自然の映像は貴重。
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