スズキ

大怪獣のあとしまつのスズキのレビュー・感想・評価

大怪獣のあとしまつ(2022年製作の映画)
-
やっぱり室内シーンの照明のショボさが本当にしんどいんだよな。これは『デビルマン』と一緒。照明って、そんなにお金がかかるものなのかな。有名キャストを集める前に、照明をちゃんとやればチープに見えないのに。

屋外のシーンは意外と悪くない。
怪獣はかなりチープ。
新興宗教のデモシーンとかも発想がチープだなあ。

シンゴジラ的な場面をイメージしてるであろう会議シーンが全然面白くない。もっと細部をリアルにやれば、会話の内容の滑稽さとギャップが生まれて笑いに繋がるのに、全部がチープだから、つまらないコントを見ているよう。コメディをやりたいなら、上滑りする会話以外のところは徹底的にリアルに作り込んで欲しかった。お笑いの基本では。

ノリは『ドントルックアップ』みたい。政治家をバカだと思いたいのはわかるけど、少なくともバカなりに狡猾な面を持ってないと、中枢には入れないはずだし、それすらも理解してない制作側の考えがしんどく感じる。

制作側が「風刺」と呼ぶものが毎回理解できない。公に権力を批判できない時代にに有効な表現なのなはわかるけど、はっきり批判できる時代に、わざわざデフォルメした政治家を出して社会風刺して、実際の社会にどういう影響を与えたいのだろう。何が変わると思ってるのだろう。ただただ無責任で時代認識が遅れてるとしか思わないのだけど。

コメディをやりたいのだろうけど、いまいち振り切れてないような。岩松了とかふせえりは平常運転だけど、肝心の山田涼介と土屋太鳳はうまくないんだな。役者が悪いというより、その適性を見極められなかったキャスティングミス。演技を引き出せなかった監督の力量不足。

キャストは有名人が揃ってるんなんだよな…なんだこれだけ集められたんだろう。そこからのミスマッチというのもありそう。明確にB級映画なら観客もそのつもりで観れるけど、そうではないので。

眠くなって半分くらいで断念。

コンセプトは素晴らしいのにな。

炎上インタビューに答えてたのは、企画プロデュースの須藤泰司と、プロデューサーの中居雄太。
スズキ

スズキ