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望みのmoonのレビュー・感想・評価

望み(2020年製作の映画)
3.3
大分前に観たので あまり記憶が定かではない。でも、思う事があり、記録に残そうと思い書いてみた。

この物語は 、たとえ殺人犯であろうと 絶対に息子には生きてて欲しい!と望む母と 息子は絶対に殺人を犯すはずは無い!と思い、たとえ死んでいても無実であってくれと望む父と、自分の将来の為には兄には殺人犯であって欲しくない(もし殺されてても)と望む 妹の葛藤が描かれる。

[以下ネタバレ含みます]



私は母であるから、この母親の気持ちに全面的に共感して観ていた。どんな理由で殺人を犯したとしても、この世から居なくなるより生きて罪を償って欲しいと思う。
でも…実際にこのような立場に立たされたら、そう思えるか自信はない…。
また 父の気持ちも十分解る!無実=息子の死を認めなければならない!辛い。

でも…映画の落とし所として、息子の死は必然だと思い、途中から息子は無実で死んでいると予測できた。予定調和なオチだった。
辛いが、ある意味救われた家族だった。

もしこれが、息子が、殺人犯だったという話の展開だったら…
母は、父は、妹は、どうしたのだろう?
映画としては、そちらの方を描いて欲しかった。フィクションだから描くべきなのでは?
物凄く、重い話になるかもしれないが、観てみたかった。


この映画は21歳の娘が岡田健史さんが好きなので、誘って一緒に観た。
彼女の感想は
「なんだか 親になるの怖くなった。自分の子が罪を犯すようになるかもしれないと思ったら…育てる自信がない」と。

いやはや、とんでもない映画を見せてしまった!😅焦

最近 観た「さくら」も なんだか親の育て方が、もしかして問題がありそうな気がして、娘には絶対見せられない!と思った(笑)

「望み」
映画自体は考えさせられ、役者の演技も良かったけれど、鑑賞後の印象が時と共に薄れて行くのは、やはりギリギリの所で最悪のどん底に行かない『感動作』だったからだと思う。
「さくら」は同じく「家族」を描いていて評価もし難いが、ずっと心の片隅に引っかかるのだろうと思う。





○未成年者の場合、まだ容疑も固まってないのに、その子の家を特定するような取材が あんなに多くのマスコミによってなされるのか?疑問だった。○
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