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望みのnnnのネタバレレビュー・内容・結末

望み(2020年製作の映画)
4.0

このレビューはネタバレを含みます

ある日息子がいなくなった、、それなりの富裕な家庭に突如起きた事件。果たして息子は殺人犯か被害者か。その家族の在り方を描く本作。キャストの熱演もあり、観賞後余韻が残る深い作品だった。

現代ではSNSの不確定情報拡散やマスコミの容赦ない嫌がらせは必要以上に起こっており、リアルさがえげつない。不確定情報でも、どんどんと確定情報に誘導されていき、家族の疑心暗鬼がよく描かれている。それでも信じたい、生きていて欲しい、でも殺人を犯すわけがないと望む各々の葛藤に、胸が痛くなる。堤真一の息子を信じる迫真の演技と竜雷太の申し訳ないと土下座するシーンに目頭が熱くなった。息子の結末がどちらに転ぶのか見ている側も最後まで分からない作りになっていて、結末を見た時の何とも言えない胸の痛みが辛い。

キャストの演技と演出は素晴らしかったのだが、強いて言えば、シナリオとしては、途中から被害者=死亡の方程式が定まったタイミングがよくわからなかった。被害者で生きている線を望んでも良かったのでは。SNSなどでそういう情報が拡散していたような描写はあったから、そういうことだとは思うが。
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