りょう

望みのりょうのレビュー・感想・評価

望み(2020年製作の映画)
3.7
自分の子供が事件に巻き込まれ行方がわからない状況の中、果たして加害者なのか被害者なのか。
子供のことって実は分かっているようで分かっていない。学校だって親の目が届かないからどんな会話をしているのか、どんな態度を取っているのかもわからない。
自分が家で見ている子供は本当の姿なのか…。

母親が、規士が被害者として死んでしまうなら加害者でもいいから生きて帰ってきて欲しいみたいな描かれ方をしているけど、ほんとそんな風に思うのかな。加害者でも被害者でもなく、生きて帰ってきて欲しいってそれだけじゃないのかな。おばあちゃんの何があっても味方でいてあげなさいって言葉があったけど、それも酷だよな。
確かに真実がわかった時に壊れないように覚悟が必要っていうのも分かるけど。

どちらかというと父親側の考え方の方がしっくりきた。どう考えたって自分の子は相手に手をかけるようなやつじゃない、だから被害者かもしれない。「あれ」が規士の机から見つかった時に、絶対自分の感覚は間違ってないんだっていう確信になっていく流れがよかった。

全然関係のない話ですが、自分の息子は口うるさく怒ってもその場しのぎで謝って、また同じことで怒られる子。自分に似てアホな子なのかな?って思ってたんだけど、この前ママが学校の個人面談で先生から「息子さんは自己肯定感めちゃくちゃ高いですよ!」って言われたらしく、それを聞いて、だからいくら怒っても自分の中でポジティブに捉えて聞き流してるのか、と思って腑に落ちました笑
子供のことは家の中の生活だけじゃ全然わからない…。
りょう

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